テープ起こしとインボイス制度

気付いたら1週間もたってた……大容量の音源を請けると、ほんと時間なくなります。
本当はもうちょい余裕あるはずだったんですけど、パート先のクリニックで新しいシステムを入れるらしく、その説明を聞くためにシフトが入ってない日にちょっと顔出したんですよね。そしたら予想以上に時間かかって、その日に予定してた作業時間が半分潰れて余裕なくなりました。
まあ、最大の理由は添付資料としてもらってた会議の動画が、Express Scribe(テープ起こし用ソフト)に取り込んだらなぜか音が出なくなり(メイン音源は問題なく再生できたのに、謎です)、仕方ないからパソコン備え付けのメディアプレーヤーで聞き直ししたことかもしれませんが。音質自体はそっちの方が良かったので聞きやすくなったけど、音源が長いだけに分単位でしか巻き戻しができず、聞き直しがかなり手間取りました……。私が使ってるフットスイッチ、左右のペダルを1回押すと5秒動くようになってるので、タイムスタンプ入れる時とかも重宝ものなんですが、メディアプレーヤーは直接フットスイッチとつなげないので、かなり不便です。


ところで、もうすぐインボイス制度というものが始まるらしく、テープ起こし・名刺データチェック共に契約先から案内が来てるんですが。これ、ツイッターでも度々「アニメーターや声優がヤバくなる」と話題になっております。正直、「政府からして副業を推奨してるこのご時世で、関係ない人なんていないんだろうな」と思ってます。仕事上がりや休日にクラウドワークスとかココナラとかで小遣い稼ぎしてる人もいますよね。
 
私も手続きしなきゃいけないのかな、と思ってざっと調べてみたんですが、正直、「テープ起こしの仕事に当てはめる考え方」がわかりません……。というか、世間で騒がれているのとは全く違う意味で「テープ起こしの在宅ワーカーには関係ないんじゃね?」と思う理由が2つあります。
 
まず1つ目。
インボイスって、ざっと調べてみたところ、「仕入れのために払った消費税の分を、売り上げの中の消費税分から引いてもらえる」という制度らしいんですが。これを「仕入れ税額控除」というそうです。ただ。
テープ起こしに「仕入れ」なんてあったっけ?
私、「仕事を請けるに当たって使ってるお金」なんてないんですが。フットスイッチとかヘッドホンとかソフトとか買いましたが、それは「仕事環境の整備にかけたお金」であり、「商品を売るための仕入れコスト」ではないはずなんですよね。なんなら契約先の会社から借りてる人だっています(私が以前契約してた会社では無料でレンタルしてくれた)。ヘッドホンも、私自身が納品文書のクオリティを上げるために自ら買った物で、なくても仕事はできてました。それに「どの部分をどの案件に使ったお金か」とか区切りもできませんし。
私はただ、音源(と添付資料)を渡されて作業をし、文書ファイルを納品してお金をもらってるだけなんですよね。「仕入れ」に当たるとすれば音源と資料でしょうが、それをもらう(案件が終わったら消去するので、もらうという表現も微妙ですが)のに払ってるお金なんてありません
 
そして2つ目。
「インボイスを入れないとマズイ」と言われる理由の一つが、「自分がインボイス登録をしていなくて競合相手がインボイス登録済みだった場合、取引相手が税額の控除に惹かれてそっちを仕事相手として選ぶ可能性が高く、税金が原因で仕事がなくなる」というものでした。
ここで思った。「果たして、私のライバルとなるワーカーたちは登録するのだろうか?」と。
今ざっと「インボイス テープ起こし」とかで検索してみましたが、「在宅ワーカー(この場合、起こしワーカーも校正ワーカーも同じ)のためにインボイス制度を解説してるページ」は特に見当たりません。恐らく、業界各社が自社契約ワーカーにそれぞれ案内を出している程度だと思います。
業界団体らしきものもなく、恐らく調査もされていないので、各ワーカーが年間どれだけこの作業で稼いでいるかはわかりませんが、さすがに今回ボーダーラインとなる「年間1000万」も稼いでいる「在宅ワーカー」がいるとは思えません(本を出したり講座を開いたりしてる人はいるかもしれませんが、そんなレベルの人は私のライバルではない)。私の契約先にしても、契約時に「誰かに再委託は絶対にするな(自分で作業してくれ)」と誓約書を書かせてきているので、「仕入れ」に当たりそうな支出をしているワーカーはそうそういると思えない。
 
ちなみに、クラウドソーシングのプラットフォームである「クラウドワークスではこの制度がどう響くか」というのは見つけましたので貼ってみます。インボイス制度でクラウドワーカーも大ピンチ? | ZEIMO
これによると、仕事を依頼するクライアントの方は「インボイス登録していないクラウドワークスのワーカーより、インボイス登録している企業に頼む方が、同じ料金なら税負担が軽くなるからワーカーは不利」と解釈されるようです。
ただ、私はこの意見にも少々懐疑的です。というのも、「クラウドワークス」って「相手がよくわからない分、格安で頼める」が売りで成長したサービスでだと思ってるので、「クラウドワークスのワーカーに頼むのと同じ料金で、会社に頼むことを考えるか?」という疑問が出てくるんです。相手のワーカーが納得しさえすればタダ同然でも依頼できるのがクラウドソーシングなので、そこは正規料金が設定されている企業とは、元々勝負になってないんじゃないか?と思います。
今だって、クラウドワークスで分単価30円程度でテープ起こしを頼む人もいれば、専門業者に分単価250円くらい払ってる人もいるわけですから。
 
私の契約先のようなテープ起こし業者の方は、私たちワーカーに払うお金を「仕入れ」と見なせば経理がかなり変わってきそうなので、事業規模によってはバッチリ関係者でしょうが。私のような「月に数万を何とか稼いでいる」ような「在宅ワーカー」には、この制度はどう関わってくるのか。それを思い知る日が、いずれ来るのかな?と思いながら、しばらく様子見することにします。

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