続いて、採血キットの使い勝手や郵送についてです。
元々、数値を見るために各サービスを頼んだんですが、実際にキットが送られてきて採血してたら、むしろこっちが本題になりました。
まず、「健康チェッカー」は大正製薬のサービスとして見つけたのを申し込みました。バッチリ他製品のチラシが入ってたのはご愛嬌かしら。

で、キットを開けてみた中身がこちらです。

キットには申込用紙、質問票、採血セット、返送用の封筒が入っていました。返送先が「デメカルヘルスケアセンター内 株式会社リージャー」なんですよね。まあ、別に自社で実際の検査までやってる必要はないんですが。
次に「クリニックフォー」の採血キットです。

はい、「健康チェッカー」のとほぼ同じです。この時点で「ありゃま」って思いました。ちなみに、細かい違いはあるものの、検査申込書も問診票も、採血方法の案内も大体一緒でした。大正製薬のセットと違い、腹囲計測用のメジャーはなかったけど。
次、「デメカル」のキットです。

まさか、3つの運営会社から同じキットが届くとは。「自宅血液検査サービスって、みんな同じキットを使ってるの?」という疑問が出てきました。
で、この検査主体のサイトデメカルドットコム-郵送型血液検査サービスを見てみると、「デメカルの検体しか受け付けていない」と書かれていたので、「つまり、私が送る検体は全て同じ検査所で調べられるのか」となり、「何日も連続で同じ人物の検体が届くとおかしいか?」と気が引けて(笑)、日数を空けて採血することにしたので、各サービスで検体採取日がかなり開いてしまいました。
ちなみに、この時点で「ketsuken」はシステムの不具合で注文できない状態になっており(メールで問い合わせても返信がなく、電話してそれが判明しました)、「これも比較ポイントの一つ、ketsukenは比較対象から外そう」と思っていたんですが……「さすがに、キットが1種類しか試せないのはちょっと……」と思っていたら「システム復旧のお知らせ」メールが来たので、「これは賭だ、違うキットが届くかどうか見てみよう」と注文しました。
そして届いたのが、こちらのキットです。

これが届いた時点で「あ~助かった」と、よくわからないことを思いましたね。
違うキットを送ってくる会社があったよ!と。
この2つのキットは採血方法が違います。3つのキットはこんな感じで、

「(恐らく)チップに内臓された脱脂綿に血液を吸わせ、その脱脂綿を薬液につけて血液を溶かし、そこを圧縮して血球と血漿を分離した状態で郵送」という方法です。
対して、「ketsuken」の採血はこちら。

「チップに抗凝固剤をセットした状態で届き、そこに血液を溶かし、分離せず採血した状態のまま郵送」という方法でした。
そのせいか、郵送方法自体も違いました。3つのキットのキットのみがこちらなんですが、

蓋を開けるとこうなってます。

このケースに、検体とランセット(針)、採血器具を戻して検体と一緒に返送という形で、普通郵便でポスト投函でした。
対して、ketsukenは検体を保冷剤と共にチルド発送するようになっていて、

このように、緩衝剤+紙箱+段ボール小箱と梱包し、冷蔵庫に保管した後でチルド配送という形です。
「採血方法案内」にも前日準備として「検体をチルド集荷する手配をしてください」と書いてありました。ただし、私はチルドを扱う郵便局が近くにあったので、集荷は手配せず、自転車で郵便局に行って窓口持ち込みしました。
前の記事をよく見ていただけるとわかりますが、「健康チェッカー」「デメカル」は採血結果の標準値が同じです。これは、恐らく委託先のリージャーが出している数値基準をそのまま採用したのかな、と思います。意外なのが、「クリニックフォー」は微妙に標準値が違うことですね。検査自体は委託しているものの、結果の分析は独自にやっているようです。こちらは元々、結構いろんな科においてオンライン診療を行っているようなので、その関係で結果を見る医師もいるということでしょう。
あと、リージャーの方のホームページで「結果は検体が検査所に届いてから約1週間後」となっていますので、3サービスの結果通知に1週間以上かかったのは当然ですね。
検査の精度としては、まあ厚労省やらCDC(米国疾病対策予防センター)から承認されてるそうですし、いくつもの運営会社がこちらを採用しているところを見ると、恐らく問題はないんでしょう。
「ketsuken」の検査は自前の検査所を持っているのかな?と思ったら、チルド返送先が別の企業でした。そちらも調べてみると、健康診断全般を請け負っている所で、社内でレントゲン、エコー検査、心電図なども受けられるようなので、「これだけの設備を備えている会社が、血液検査だけ設備をランクダウンするとは考えにくい」ということで、問題はないと思われました。
個人的には、採血方法としては「ketsuken」の「特殊形状のチップに血を吸わせて採血」の方が良かったです。というのも、脱脂綿の方は出血量が足りなくて追加で血を出す場合、2回目以降は吸わせにくくなってしまうのです。例えるなら「濡れたタオルで机の上のジュースを拭こうとしたような状態」になりました。机の上にジュースがさらに広がってしまう状態が想像できると思いますが、指先が血でそうなりました。
あと「チルド返送するスタイル」があるとわかってしまうと、「普通郵便」での返送が頼りなく思えてしまいますね。「ketsuken」は検査料金が一際高いですが、これはほとんど、このチルド配送料だと思います。私が各サービスを利用したのは先月で、既に朝から30度を超すような猛暑の中での返送もあったので、「これって、輸送中に検体が変質したりしないかな……?」と、ちょっと不安になったりもしました。まあ、検体の保管・発送に関しては特に注意点もなかったので、周囲の温度によって変質したりはしないようですが。それでも「ケースに入れて返送」の指示を見ながら「え、これ直入れ……?中でガタガタなったりしない?」と思ったのは事実です。
こういった様々な比較を経て、「私個人として、オススメするならketsukenかな」と思っていたのですが。
残念なことに、「ketsuken」は現在、利用できません。8月に入っていきなり「サービスを中止します」と連絡があり、現在はホームページもつながらなければ、アプリもログインできなくなりました。これが一時的なサービス停止にすぎないのか、それとも事業そのものをやめてしまったのかもわかりません。そして、その理由もわかりません。
なので、ここまで書いておいて「オススメできるサービスがない」という状態になってしまいました。なので、実際受けてはいませんが、ネットで調べられる情報と今回の体験から推測できる範囲で、他のサービスも最後に調べてみました。
KDDIのおウチで出来る血液検査 スマホ de ドック は、こちらもリージャーの検査キットを使うようなので、精度は問題ないとして、「検体返送の丁寧さ」「結果通知にかかる日数」という点で、ちょっとマイナスかな。
【公式】自宅でできる血液検査キット「けんさdeけんかつ」 は、運営主体が有明医療研究所 というところで、こういった医薬品や検査の事業をメインでやっているところのようなので、精度としては問題なさそうです。検査商品のページを見ても、「ketsuken」と同じキットを採用し、チルド便による配送で結果も早いようなので、安心できそうです。結果がアプリ閲覧で紙媒体がなく、「結果を受けての受診のための動線」もなさそうなのが玉に瑕かな。
あと公式オンラインショップ MORITA MEDICAL というところでも13項目の検査ができるようなので、ざっと確認しましたが、血液を分離するでもなく、恐らく凝固剤のみで普通郵便のようなので、ちょっとイマイチですかね。
というか、こちらKetsueki.netの採血説明動画によると、普通郵便での検体の輸送は大体3日くらいが想定されるようです。「夏はなるべく郵便局から発送を」とのことですが、いや……常温の窓口で発送手続きをしたとしても、輸送途中の倉庫やトラックなんかで猛暑直撃じゃないかなー……。
ということで、現在利用できる中で私が一番オススメできそうなのは「けんさdeけんかつ」のようです。4つもやっといて「実際やってないサービス」かよ。
もちろん、「一番採用されてるデメカルのでいいじゃん、血球と血漿を分離してるなら常温配送でも問題ないんでしょ?」という受け止めも全然アリです。あくまで私個人の印象として「浸潤式ではなく吸引式で、なるべく検体をいじらず、輸送環境への配慮があるサービスが丁寧で安心かな」と思うだけですので。
あと、ここまで書いておいてなんですが、血液検査や郵送検査を過信してはいけないと思います。実際、私が1カ月の間に利用したそれぞれの検査で、4つが全て違う診断結果となりました。これは、日常のちょっとした変化によって検査数値は変わるし、それを診断する基準も、扱う人によって微妙に変わってくるということです。
そもそも、医療機関で働いていた身からすると、「こんなんで病気の兆候が全部わかるなら、レントゲンとかエコーとか胃カメラとかMRIとかCTとかもいらんし、健診項目にいちいち問診いらんわ」ってなりますので。
やっぱり、なんとか時間をつくって健診を受けるのが一番なのかな。うん。
自宅血液検査について その2
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