テープ起こしをやめるか否か。

ああ、またテープ起こしの仕事を断ってしまいました……。
またしても自治体案件だったので、「記者ハンドブック」表記ではなく「標準用字用例辞典」表記で、表記チェックが面倒そうだと感じたこともありますが。何より、名刺データ入力で頑張った方が気楽に安定的に稼げる状況で、わざわざテープ起こし案件を請ける理由がない
私のスキルでは時給換算としては同じ500円程度なので、だったら自由出勤で納品は名刺1枚ごとだから細かく中断できる、スキップ機能で面倒な案件を避けられる名刺データ入力の方が遥かに魅力的です。静かな環境も求められず、小学校の行事や精神科受診で納期との兼ね合いを心配する必要もない。案件も最近かなり増えてきており、初めて在宅作業での報酬として、月4万超えが2カ月連続で確定しました。これまで、テープ起こしで打診される案件を全て請けていても稼げなかった額です。
まあ、テープ起こしで月に10万も稼いでいる人もいるので、これは単純に私のスキルの問題なのだとは思いますが。だからといって「どう改善すれば、もっと短時間で納品できるようになるのか」を教えてくれる人はいません
 
私は「在宅ワークの最大の問題点」はこれではないかと思いました「作業を効率化しようにも、アドバイスを求められる相手がいない」
 
私の契約先は、業界では珍しく、ワーカーを集めて勉強会的なものを開催はしているのですが、開催場所は本社がある東京のみ。子持ち主婦が気軽に行ける距離ではありません(ついでに言うなら、その交通費だけでテープ起こし半月分くらいの出費)。勉強会自体はオンラインでも配信していたようですが、他のワーカーさんたちと交流できるような気遣いは恐らくなかったでしょう。あくまでも「勉強会」ですから。
しかも、先輩方の中には「キーボードだけで数万かけている」「音が聞こえない時用に音声増幅機器を買っている」なんていう人もザラにいるわけで。最低限必要なフットペダル(数千円)とヘッドホン(1万円5000円ほど)くらいしか用意していない私が、ついていける気がしません。ヘッドホンを買ったきっかけだって、確かフィードバック(という名のダメ出し)コメントで「よく聞こえていないなら、ヘッドホンを新たに購入した方がいいのでは?」という、ものすごく老婆心を感じるようなアドバイスをされたからでした。
 
ついでに言うなら、テープ起こしって「意外に生身の人間との関わりを感じる仕事」であると感じていて、それが煩わしくなっている、というのもあります。
もらう音源自体が「人と人とのやり取り」そのものだということもありますけど。起こし作業や調査や整文作業をしていて、わからないことがあれば担当の社員さんにシステムから質問するのですが、それも結局は「人との関わり」なので、質問文の表現にも悩むし、返ってくる返信がピント外れで「いや、だからどういうこと?」となって、しかしさらに質問するのも気が引けるし。同じ発言でも、人によって削るべき言葉だったり削らない言葉だったりもして、かなりケースバイケースな対応が必要になるし。
正直、質問文の文面を考えながら「電話した方が早いじゃん……」と思ったこともあります。
 
ちなみに、前の契約先とは電話でやり取りしていました。発信する時にかなり緊張するものの、先方は電話対応はかなり丁寧だったので、何度か経験すると、それほど緊張せず発信できるようになっていました(なのに作業単価がめちゃくちゃ低くて、ついでに作業評価もかなり辛口で、そのギャップが気味悪かった……)。
あの作業で月に7万とか稼ぐ人がいると思うと、なんか得体が知れないです。その方とは体力が違ったのか、私のやり方が悪かったのか。
 
あとは「まともな会社ほど機密保持要求がきつく、案件内容を開示できないがゆえに誰にも相談できない」というのもありますね。
これは、先日送られてきた「文字起こし技能テスト」のメルマガでも触れられていました。「仕事の愚痴で盛り上がろうにも、案件内容は明かせないので、ものすごく抽象的なことしか言えない」というものでした。そういう意味で「孤独な仕事」とは言えると思います。
本当に、これで仕事仲間をつくっている人は、どうやって相手と知り合ったのか……。
 
現在、休業申請をしながら、契約解除を申し出るか否かを考えています。
この仕事のある意味厄介なところは「休もうと思えばいつまででも休める」ことじゃないかな、と思います。案件は打診されても断れるし、私事で長期の休みを取るのも自由ですので。これは、恐らくほとんどの会社のスタンスだと思います。「月にどれだけ仕事を回せるかはわからない、これだけ稼げるという最低限の額はない」がワーカー募集の常套句なので、「その間に他の仕事をしていても構わない」は、まあ当然の姿勢でしょう(でないと生活できなくなります)。
ただ、休めば休むほど仕事の感覚を忘れていってしまい、次に請けた仕事に自信がなくなる、というのは難点ですかね。私自身、パートで余裕がなくなったのと業界の閑散期で3カ月ほど作業しない期間があり、その後も「パートですり減った精神に余裕が出るまでは」と仕事を控えていたために、「どうやって作業をしていたかわからない」という状態になったのが、この仕事から関心が逸れた原因の一つです。30分の案件でも、請けてしまったら完成までは数時間かかるので、どうしても心理的負担が大きいですから。
 
その点、名刺データ入力は5分もあれば数枚こなせるので、割とパートでメンタルにダメージを食らっていてもできました。
たまーにミス連絡が来ますが、どの案件のどこが間違っていた、なんて詳しいことはなく「○○については●●となってますから、マニュアル確認しといてくださいね」というメッセージが来るのみです。なぜかペナルティの報酬減額にもなってないので、あの仕事、実は「細かい誤字脱字を見つけること」が最優先で、企業名や部署名などの分類に対しては、割とおおまかでいいのかもしれない(私は一文字一文字確認しているので、そこは確実に修正できます)。
 
とりあえず春になるまでは名刺データ入力の仕事を頑張って、次男が小学校生活に馴染めるようなら、また出勤パートを探すつもりではいますが。
 
テープ起こしの仕事を始めた時には、こんな事に悩むことになるとは思ってもいませんでした。これも「在宅ワークの現実」の一つかなと思って書いているのですが、さて、どうなることやら。
仕事というのはどんなことでも難しいものですが、こんな問題も出てくることがある、ということを残しておこうと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました