日曜に、書いたとおり息子2人を連れてまた映画館に行ってきました。……っていうか、これから毎年、「公開初日に1人で行って、日曜にまた息子2人連れて行く」みたいなルーティンできるか?これは。
念のため旦那を連れて行くつもりだったのですが、なんか「足を怪我した」とか言って延々と手当しており、身支度が間に合わないという理由で自ら留守番になりました。しかも丁度自家用車が車検中で、いつ終わるかわからないと言うので母の車を借りる事態に。結局何だったんだ。
そして次男ですが……完走しました!!
去年は途中で「帰る、帰る」とぐずった次男が、今回は中盤に一度劇場から出て一休みしたりしたものの、エンディングから次回予告までしっかり見て帰りました。去年の経験から、出入り口に近い端っこの席を取り、周りに他のお客さんがいない環境にしたのも成功でした。3人で席を代わったり、抱っこしたり下ろしたり、通路の端に座り込んだりといろいろ動きはしましたが、騒ぐことはなく。「ここでは騒いではいけない」ということをちゃんと理解できていた次男に、1年の成長を感じました。
では、ここから前回の記事では書かなかった本編パートについて、※ネタバレ全開で※書いてみます。
- オープニングの前説、最近わかりづらくなってる感
去年の影絵状態もそうでしたが、最近は前説をアレンジし過ぎて、もはや「作品を知らない人にしっかり基本設定を説明するための前説」ではなく、「既存ファンにアレンジを楽しませるための前説」になっている気がします。去年も「あれじゃ、何で偽名が「江戸川コナン」になったのかわからないよ」と苦言を呈している人を見かけましたが、今年も「いや、これじゃコナンがいる場所にこんがらがるよ、遊園地の草むらから探偵事務所でしょ?」ってなりました。
前説が定型文(?)以外は毎年変わるのは、あくまで「活躍するキャラが変わるから、説明内容もそれに合わせて変えるため」であるべきだと思うのですが。
- 聖が和葉に好意を持つ理由の説得力、そしてそこからのヒント
早速ですが、さすが本家推理小説家だな大倉さん、と思いました。
まず、和葉が聖と知り合う場面、聖の「刀を振る音」を褒める和葉。聖はイケメンで居合いの師範代で医学生なので、モテる要素はてんこ盛りですが、その彼が他の誰でもない和葉に惹かれる理由として「刀を振る音、樋鳴り(字面は小説版で知りました)」がいいと褒められたから、というのはとても説得力のある流れだと思います。その辺の美(少)女が持てる着眼点ではありませんから。しかも、そこで和葉が聞いていた「聖が刀を扱う時の音」が事件を動かすきっかけになる、というのはよく考えられた構成だと思いました。
- 警視庁の警部に盗聴器を仕掛ける拓三、なかなか大物(笑)
拓三が紹介された時、私がまず思ったのは「拓三……三男?」でした(笑)。「コナン」には時々三兄弟が出てきますが、大体は生まれ順に名前に数字が入りますから。
で、仮病で警察を呼びつけ、中森警部に盗聴器を仕掛ける拓三。私自身、初見で「この態度、絶対嘘だろ。警部によろめいたのは何かやってる」とは思ったんですが、ドストレートに盗聴器でした。ただここ、その場にいた服部君やコナンには気付いててほしかったものですが……気付かれちゃうと展開変わっちゃうんですよね。仕方ないか。
というか、事業に失敗して金に困って収蔵品売ってた拓三に、仮病で入院する(=病院側を抱き込む)金があったのか?というのはちょっと疑問です。
- 警部が銃撃され、ブチギレるキッド
拓三を狙ったカドクラに撃たれる中森警部。キッドは「よくもうちの中森警部を!」とばかりにブチギレてますが、申し訳ないけど私の感想は「あんた、普段からあんだけ警部をバカにしてはおちょくってるのに、傷つけられるとそんな怒るのね、へー……」でした。そして「パンドラの方の組織に警部が撃たれる可能性だって十分あると思うんだけど、あんた同じように怒るの?怒る資格あるの?」と思いました。
これはキッドというよりは「まじっく怪斗」の設定に関しての批判になりますので長くは書きませんが、警視庁の警部と個人的に親しいのに、しかもそれが大切な本命彼女の父親なのに、その父親と敵対する立場になることを自ら選んだ上、表の素顔でそのファンという体で父親をバカにする怪斗のスタンスがそもそも受け付けないので、彼が中森警部のために何をしようが誰に怒ろうが、私には響きませんね。
- 後に服部君と対峙することになる聖に助けられるコナン
これは複数の勢力が登場するからこそできる展開ですね。この聖の行動は、映画をリピートするとすごく見方が変わると思います。初見では「和葉の好感度を稼ぐため、和葉の同行者であったコナンを助ける」という聖の言い分に普通に納得しちゃいます。
しかし、終盤に聖が「宝を破壊するため、セスナでその在り処に特攻する」という行動を見せることを知った後で見ると、これが方便というか、建前にすぎないのではないかと気付くのです。つまり、「宝を破壊するため争奪戦を監視していた聖が、宝につながる重要アイテムである星稜刀を持ち、さらに服部君と共にその謎を解き明かしてくれるかもしれないコナンを助けた」となるのです。
作中で触れられていないので断言はできませんが、可能性としては十分です。
- 宝の暗号、難解すぎる……
私、これをちゃんと理解・整理するために今年はかなりリピートするつもりです。初見では途中から考えることを放棄しまして(笑)、小説版を読んでやっと概要がわかりました。いや、難しいな暗号。
まあ、「五稜郭から底面ガラス張りの気球に乗り、星稜刀を決まった位置で覗き込め。その高さにある」はさすがに複雑だわ……。そりゃ刀が6本もいるわ。ただ、そう考えてみると「気球から向かうべき方角も示しておかないといけなくない?」と思ったりしたんですが。作中では写真を分析して方角を割り出していたようですが、そんな技術がある前提であの暗号を作ってませんからね。
- 紅葉と沖田・鬼丸組の見事な活用
大会に現れない服部君を探して北海道中を移動する中で暗号解読を助けたり、コナンを援護したりする紅葉。「豊玉発句集」の情報はまさに紅葉だからこそ提供できる情報でしょう。服部君とコナンの博識ぶりからすれば知っていても不思議はないですが、ここは幼い頃から「百人一首」に親しんできた、そして元総理の孫として各種教養を叩き込まれてきたと思われる紅葉の出番として文句なしです。
ちなみに「豊玉発句集」を軽く調べてみたところ、こんなページを発見しました。恥ずかしすぎるwww 土方歳三の「恋の句」がブックカバーになって可哀想の声多数 こちらによると、「土方歳三の短歌はお世辞にも上手いとは言えない」そうです(笑)。
そしてカドクラの私兵をなぎ倒す沖田・鬼丸。私は以前も書きましたが「作品買い」タイプで「コナン」以外の青山作品にはまったく興味がないので2人が「YAIBA」という作品のキャラクターだということしか知りませんが、特に違和感なく見れました(違和感があったとすれば青山原画ですね……どうも沖田の目が寄ってた感じが)。コナンはカドクラ、良衛との決着があるし、服部君は聖の特攻を阻止しなければならないので、雑兵の片付けは丁度いい出番でした。
- 趣味・窃盗かよ盗一。名は体を表す?
そして最後に明かされる「星稜刀は盗一によって盗み出され、優作に贈られて工藤邸にあった」というオチ。
盗一が刀1本と日記を盗んだのは「もはや使えない旧時代の遺物とはいえ、もう誰も触れないようにしておこう」という意図……のように見えなくもないですが、そうなると現場に息子宛てで「寝た子を起こすな」とメッセージを残したことが意味不明になるので、盗一は「日記にはコピーが存在し、星稜刀の鍔は残された屏風で代用できる」とわかった上で日記と刀を盗んだ、ということになります(っていうか、盗一は気球を使わずにあの場所を割り出したということか?そこまでいくと都合よすぎる)。
で、何のために2つ盗んだんだ盗一。一応刀としては価値がありそうな星稜刀だけを優作に贈っているところを見るに、単に「気に入って欲しくなったから」としか思えないんですが。元々、彼が怪盗を始めた理由は「気に入った女性が怪盗やってたから、その罪を世間から忘れさせること」のためだったはずですが……これもう完全に「欲しくなったら盗む人」じゃん。ただの盗癖ですよこれ。
最後に、
- 和葉に出会うのが遅すぎた聖
聖は父の希望によって「宝にセスナ機で突っ込む」という悲惨な決意をしますが、これは「父の意志を受け継いだから」というより「母を殺した人間の欲・そして兵器というモノへの復讐」というところでしょうかね。「宝」の正体が金銀財宝であろうが兵器であろうが、そこに「人間の汚い欲望」がある限り、聖にとっては同じなんでしょう。
彼は和葉に出会うのが遅すぎた。それは「和葉には既に服部君という想い人がいるから」ではありません。「聖自身が、既に自分以外の何かのために死ぬと決めてしまっていたから」です。聖は和葉に函館案内を申し出ますが、あれは自身が和葉を口説きたかったというより、「死を決意した自分よりも、ずっと和葉にふさわしいであろう服部君」への、ちょっとした意地悪にすぎなかったような気がします。
なんかいろいろ語ってしまいましたが、多分まだまだ語れる部分があると思います。
ちなみにネットのどこかで「実家に星稜刀があると知らなかったコナン、大ポカでは?」という意見がありましたが、あれ「マカデミー賞の受賞祝いにもらった」と優作が言ってるので、つまりは原作の「緋色シリーズ」以降の話になります。その前から工藤邸に住んでいないコナンが気付けなくても無理ないですね。


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