イギリスつながりで、ロンドン編に関して書きたいと思います。
実は最近、原作71、72巻の英語版を入手しまして。


日英版を並べてみたり。うっかり71巻を帯ごと取り込んでしまって、ちょっと失敗しました。
こうやって見ると、英語版の方が結構大きいですね。
この2冊がなぜ特別なのかと言うと、「コナンが作中で初めて英語圏に行ったがゆえに、日本語オリジナル版に英語セリフが頻出し、その英語版セリフと見比べることができる」からです!ついでに、アニメ版でも一部英語のままのセリフがあるので、それも聞き比べることができます!
(アニメ版は翻訳とキャストさんの限界があったのか、かなり日本語にされちゃった部分がありましたね。英語字幕版だとオール日本語音声・英語字幕で見れるようですが、私はまだそのサイトまでたどり着けてません……)
※日本語オリジナル版に英語表現が入るというだけなら、原作29巻や42巻他でもあります。
今日は「同じエピソード、同じセリフに対する3つの英語表現」を取り上げてみようと思います!
まあ入手といっても、Amazonで買っただけですけどね(笑)。1冊1500円前後という値段さえ気にしなければ、少なくとも英語版はAmazonでいくらでも買えます。(昔、なぜかオーストラリア(現地)で中国語版を見つけたのはちょっと謎です)
とりあえず、ロンドン編の導入部分。ダイアナさんがコナンたちをロンドンに誘ったセリフです。


日本語版「I'm fond of crime novels! Through I'd like to hear stories,I'll take a flight to home,soon…」
英語版「I'm fond of crime novels! Through I'd like to hear your stories,I have to fly home soon.」
「もう帰りの飛行機の時間なので」の「I'll take a flight to home,soon」と「I have to fly home soon」は、まあ「もうすぐ帰宅するための飛行機に乗るから」か「家まで(飛行機で)飛ばなきゃならない」の違いなので言い回しの差として、「hear your stories」の「your」が日本語版で抜けていたのが「惜しい!」というところでしょうか。これ、「your」がないと「で、誰の話?」なんてKYなツッコミが入る事態になるのかな。
ちなみにここ、アニメ版では「I'm fond of crime novels myself(多分)」と、謎の「myself」が入っていました。続いて「And i'd love to hear stories.But I have to fly~」になってたので、これはアニメの秒数に合わせて変更されたと見ていいかな?
っていうか、原作で「I'd like to~」という「~したい」の表現がアニメで「I'd love to~」の「めっちゃ~したい」になってて笑いました。
ダイアナさん役の方の滑舌が悪いのか(失礼な)私の耳が悪いのか、この後の細かい単語はよく聞き取れませんでしたが(蘭が聞き取れないのも無理なかったわ)、誘う文脈が「May I invite you~」みたいなこと言ってるので、答えるコナンのセリフが原作は日・英友に「Not at all!(全然!)」なのに、アニメ版が「Wow,That's great!(それ最高!)」となっているのかな。言い回しがかなり変えられている模様です。
原作での誘う言い回しが日本語版「Wouldn't you mind if I invite you to London where I live,please?(私の住むロンドンに招いても気にしないでね?)」なのに対し、英語版「Would you mind if I invite you to visit me in London?(ロンドンに住んでいる私を訪ねてくれるよう招いたら気にする?)」という違いも面白いです。で、招待する質問文が「Would you mind~?(気にする?)」なので、コナンの招待を受ける旨の返答が「Not at all(全然気にしない)」なのは、昔々、高校あたりで習った記憶があります。
しかし、オール英語で喋ってるはずなのに毛利父娘が「何て言ってんだ?」「早口で聞き取れなかった」と戸惑ってる図、面白いな。
あと、地味に梓さんのセリフにある「fluent」がわからず調べてみたら、「fluent in~」で「~がペラペラ」という表現だそうで。ここは日本語版より正確な表現できてますね……しかも主語が「Conan」じゃなく「The kid」な辺り、「コナン君、英語ペラペラじゃん!」というより「何この子……何でこんなにペラペラなの?」と戸惑ってる感じがよく出てます。
続いて、アポロ初登場のシーン。


「jerk」という単語を知らなかった私でも、それが「バカ」と相手を責める表現なのはわかった(笑)。
ここはアポロのセリフが結構修正されてますね。
「Save your time,or person will be killed!?」と「Dont waste time or someone will be killed!」は「時間を節約しろ、でないと人が死ぬぞ」が「時間を無駄にするな、でないと誰か死ぬぞ」と、ちょこちょこ微修正されてます。が、その後の「Nobody can't stop this but Holmes!」と「Nobody can stop this but Holmes!」は「can't」と「can」の変更で、これ日本語版は真逆の意味になってないかな?これは「not A but B構文」、つまり「AではなくB」ということを表す文法なので、日本語版では「Nobody」で既に否定してるのをのを忘れて次を「can't」と否定形にしてしまったんですかね。
原作だと日・英友に「No kidding!」だったここ、アニメ版だと初っ端のセリフが「You lie to me! I know holmes is here!」と、かなり変更されていました。ここはちょっと謎だなー。まだセリフのみでアポロ本人が画面にいないので、わざわざ変えずにそのままでよかったのでは。原作のように「I'm sure」の方が「わかってるんだぞ」感が出たと思うけどなー。その後の「Let me see him!」は原作のままでした。
しかも、「If you don't do something right away」と、原作にはなかった「早く何かしないと」というセリフが追加されて、より丁寧になっていました。
ただ、ここで面白いのはその次です。
警備員?の「Can I listen to you?(話を聞こうか?)」が「Come on,can we talk?(こっち来て話できない?)」になってる(ニュアンスの違いはわかりません)のはともかく、アポロの捨て台詞が(相手にわからないように)日本語で「もういいよ、ドケチ!」に対し、英語版は「Forget about it!(もう頼まないから)忘れちまえよ!」なので、コナンの反応も「日本語…」から「あれ?」になってます。そのせいで、この後もオール英語での会話に「日本語喋れるの?」「日本に住んでたからな」という、英語版としては全く必要ないやり取りが無駄に挿入される事態になってますね。
このくだりは、アニメ版は日本語版原作と同じでした。
こういった変更は、このすぐ後のシーンでも見られます。


ロンドンに1人でいる子に対して「英語読める?」と尋ねるアポロが面白い。そりゃ読めるだろ……と思ったけど、英語からっきしなのに英語圏でうろうろする小五郎みたいな人も……実際いるのか?
で、スキャンの仕方が悪くて見にくくなってますが、目の前で日本語で話すコナンとアポロに対して「Japanese?」と、会話が日本語であることに戸惑う日本語版に対して、英語版では「Is he Japanese?」と、コナンが「日本人らしき少年である」ことに戸惑ってますね。
今書きながら気付きましたが、日本語の「すごい強いプレイヤー」は英語で「amazing player」になるんですね。
アニメ版も確認したところ、まずアレスの第一声「Hey,I've got you!」が「Oh! Here you are!」に、その後の「Let's get back!」の前に「Come on Apollo」と呼びかけの追加が。この辺りは、やっぱり尺の調整の関係ですかね。
これも尺の関係かもしれませんが、コナンが名乗った後にアポロが「コナン?ホームズの弟子にぴったりな名前だな!」と返したのは、とてもいい付け足しでした。
そして、ミネルバの初登場のシーン。


第一声の「Is love hurting you?」は日・英共に同じでした。
「You can't ask him a clue,then」と「He can't give you a clue」は、まあ主語の違いですね。「Then」は省略してもいい模様。
「clue」って聞き慣れないけど何ぞや?と調べてみたら「手掛かり、糸口」という意味でした。「相談しても無駄」という日本語を「彼相手では手掛かりが掴めない」という訳、ピッタリな単語チョイスですね!
アニメ版では「Love hurt,doesn't it?(かな?)」と、だいぶ違う文法になってました。しかし、後に続く「He isn't an expert in that field.」はそのままだったものの、「じゃあ彼に相談しても無駄よ」の部分はよく聞き取れず(汗)。
ちなみにこの後、「懐かしいなー日本語」もちゃんと訳されていますが、オール英語でこのセリフが挟まれる違和感よ。
かなり長くなってしまったので、続きは次の記事にします。
3つの英語表現から読むロンドン編
コナンのあれこれ
前回、「コナンがやたらとイギリス関連のコンテンツとコラボする」という話を書きましたが。


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