先日、pixivで書いている小説について書きましたが。そういえば、もう一つ引っ掛かることがあったので書いてみます。
先日は「創作者」としての目線で書きましたが、今日は「閲覧者」としての目線です。
以前、某掲示板で他の二次創作小説作者さんの集まりをのぞいてみたところ、「他の人はこんなに評価されているのに、自分の作品は反応されない」みたいな愚痴が多くて驚いた記憶があります。それは「そんなに評価が大事か?」というのもありますが、正直「自分と比べるような二次創作者って、そんなに簡単に見つかるか?」という驚きでした。
幸か不幸か、私は自分と比べるような二次創作者さんにお目に掛かったことがありません。それは作品構成であったり文体であったり、あるいはキャラについての解釈であったりと、いろんな角度からです。文章が上手い人を見つけても「この展開はちょっとなー……」と思ったり、萌える展開が書かれていても「もうちょい背景描写してくれ……このキャラはどこにいるの?」と思ったり、なかなか「私が夢中になれる作品」には出会えていません。
というか極端な話、「私が思い描くような展開」を「私以上の表現力で」書いてくれる人がいるなら、私が書く必要はないですもんね。私はそれを見て楽しむだけです。実際、「こういう話を書きたかったけど、あの人が書いてるあの話で十分だから自分のはいいや」と思って書くのをやめた話も、ないわけじゃないです。
ついでに言うと、私は自分以外の作品を全て「完全な読者目線で」見ています。私にとって自分以外の二次創作者は、全て「自分を楽しませてくれるかもしれない人」です。なので、自分と似た趣向の、文章力の高い人を見つけると嬉しくなります。その人の作品が人気であれば「良かった」と思いますし、更新頻度の高い人を見ると、「よーし、私ももっと書くぞ!」とモチベーションが上がります。
しかし、人気が高い様を見せつけられるのは、必ずしもいいことばかりじゃないかもしれない、とも思います。そんな体験を書きます。
実は私、年明け辺りにすごくハマっていたpixivのシリーズがあります。その方は漫画がメインで更新頻度も高かったので、私なんかとは比べものにならないほど大人気の作品でした。私自身も毎日、何度も作品ページに行っては「そろそろ最新話上がってるかな」とドキドキしながら見て、1話読み終わると「次は、次はどうなるの!?」と、1人でソワソワしていたものですが。何度かコメントもしました。
それが先月辺りに完結したのですが、その最終話に、ちょっと問題がありました。最終話でコナンがとった行動が……。それまでの展開も、その作品オリジナルキャラの設定や描写も本当に素晴らしかったのに、最後の最後で「え……コナンにそんなことさせるの?」と思いました。
もう少し具体的に書きますと、
- コナンが事件に巻き込まれ、監禁され殺されかける。
- それを、コナンに大層肩入れしたオリジナルキャラが助けてくれる。
- そのオリジナルキャラが、実は人体実験で何人も死なせていることが判明。
- その被験者の死体を、オリジナルキャラが建物ごと爆破して自分たちの死を偽装。
- コナンは最終話でそれに(人体実験のことも、オリジナルキャラがその死体を偽装のため爆破したことも、そのキャラ本人が最後に自分の様子を見に来たことにも)気付きながら、「これは自分の事件じゃない」と言って事件自体を忘れることにした。
といった流れです。全体のストーリーは素晴らしく、細かな設定や描写まで本当に丁寧に描いてありましたが、私には「コナンが何人も犠牲になった人体実験と、それを自分の都合のために吹き飛ばしたオリジナルキャラから黙って手を引く」という終わり方に、ものすごくモヤモヤしました。一応、「手を引くべき理由」はつけられていましたが、私にとっては納得できるものではありませんでした。
大人気作品だったので読者も多く、コメントもたくさん寄せられていたんですが、その中に私が感じた違和感を指摘したものはありませんでした。どれもこれも「最後まで素晴らしかったです!!」「最高でした!!」といった絶賛の嵐でした。
私、すごく迷いました。この称賛に溢れたコメント欄で「なぜコナンに人体実験を看過させたんですか?」「助けてくれた相手だからといって、酷いことをしても許すんですか?」「これはコナンのキャラ崩壊ではないですか?」なんて書いてしまっていいものかと。満足している他の方々の気持ちに水を差すようなことはいけないんじゃないかと。
そこで、「作者さんに直接メッセージで苦言を送れば、まだ他の人からは見えないからいいか」と、そのページを開きました。でも、その作品自体が、かなり前に描かれたものをpixivに上げ直したもののようで、「それを今更批判されても、この人も困ってしまうんじゃないか」「もう完結してしまっているし、私のただの自己満足ではないか?」と思うと、結局送れませんでした。
これでお金を取られているなら批判もできたかもしれませんが、私はお金を払っていても(pixivの有料プラン月額300円)この方はお金をもらって描いてるわけではないし(昔、同人誌として売った時には利益が出たでしょうけど)。
そして、出した結論は「黙って何も送らず、最終話はなかったことにして、好きな話だけをまた読み返そう」というものでした。
一部、企業案件や有償案件もあるとはいえ、一般的にあくまで「趣味の場」であるpixivですが、「公開された場」である以上、ある種の力学が働いてしまうというのは、あるような気がします。まあ、「人気順検索」できる時点で……ですが。


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